2004.12.17

木のいのち木のこころを読む

倒壊の記録ない五重塔、模型使い耐震性のナゾ解明へYOMIURI ON-LINE / サイエンス(12/13)
1300年以上にわたり地震で倒れた記録がないとされる五重塔の耐震性の謎に迫ろうと、防災科学技術研究所(茨城県つくば市)は13日、五重塔の5分の1模型を使った本格的な耐震実験を始めた。

この記事を見て思い出したのが、この本でした。
1995年に亡くなられた薬師寺宮大工棟梁の西岡常一さんの「木のいのち木のこころ-天」、お弟子さんお小川三夫さんの「木のこころ木のいのち-地」です。
西岡さんは木に対して深い洞察を持ち、木の持つ本来の命・生命力を生かす名匠として名高かった方です。

そんなことしたらヒノキが泣きよります・・・。
 これは斑鳩の宮大工・西岡常一氏の言葉です。西岡氏は、法隆寺の宮大工で奈良薬師寺の西塔や法隆寺の三重の塔の再建なども手がけ、近代建築工学の立場で設計されたその建築学者たちの万全の設計図と施工計画に対して、宮大工の経験とカンと心情とでその工法に反対し、たとえ討ち首になってもテコでも動くまいとする工匠(たくみ)の思いをつらぬき通して、数々の塔の再建を果たしてきた人です。
 わが国最古の木造建築・法隆寺、つまりそれは、とりもなおさず世界一美しい最古の現存建築物という事になります。塔組みをいかに末永く一千年という時間に耐えさせるか、木の心を知りそれを生かす事、現代にその伝統を受け継ぎ、つぎの世代に引き継ぐために、西岡さんは木のいのちを自分のいのちとし自らの掌に孔をあけられるのを拒むように、木の補強のために鉄骨を通す穴をヒノキの部材にあけることを拒否しつづけてきた人なのです。
 鉄のサビが木をだめにし、木を殺してしまうからです。その情熱、それは一宮大工の思いというより日本人の心ともいうべき、木の文化に対する強い使命感によるものだと私は思うのです。西岡さんは木の心という本の中で、「ヒノキにはヒノキのいのちがある、鉄よりもコンクリートよりも、永いいのちがありますのや・・・。」と言っています。

僕は古い民家の囲炉裏のすすデ真っ黒になった太い梁を見るのが大好きです。
加工されず原木のまま佇むその太い梁、その力強さに惹かれます。
木が好きで建築が好きで今この仕事をしています。
建物を造る作業の喜び、しばらく忘れていた自分のこの仕事への情熱を今あらためて思い出しています。
ここのところ流れ作業的になっていた仕事への取り組む気持ちを戒めてもいます。

西岡氏の言葉のなかで
「揃えてしまうということは、きれいかも知れませんが、無理を強いることですな。
木には強いのも弱いのもあります。
それをみんな同じように考えている。
昔の人は木の強いやつ、弱いやつをちゃんと考えて、それによって形を変え、使う場所を考えていたんです。」
と言う一文が好きです。
木についての言葉ですが、このことは「木」を「人」に置き換えても十分通用するのではないかと思っています。
人それぞれの個性を上手くあわせればより強固な会社なり社会が出来るのではないか、
人が単一化と言う枠にはめられてどんどん没個性化させられる、規格から外れると使われない、そんな有り様に疑問を抱いています。
宮大工棟梁「西岡常一の世界」法隆寺iセンターにて開催

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2004.11.13

フェニーチェ劇場復活

フェニーチェ歌劇場:フェニーチェ劇場復活asahicom
1996年1月29日の原因不明の大火災の壊滅的被害を乗り越えてイタリアのヴェネチア・フェニーチェ歌劇場の復活こけら落とし公演「椿姫」(ベルディ作曲)が12日夜に行われた。

イタリア・ヴェネツィアの宝石と呼ばれるフェニーチェ歌劇場は18世紀末、フランス革命の時代よりの伝統を持つヨーロッパ屈指の名門歌劇場である。最初の建物は1836年に火災で焼失するも翌年には元の建築を極力復元する形で再建、人々を驚かせた。以来、数あるヨーロッパの歌劇場の中でもトップランクに位置し、ヴェルディ作品の初演などを数多く手がける。ところが1996年1月、再び伝統ある劇場が全焼し、仮設劇場での公演を余儀なくされることとなった。そしてついに2004年11月、フェニーチェ=不死鳥という名のとおり復活を遂げる。この悲願の達成には日本のファンからの募金も寄付され一助となった。
 再建工事はヴェネツィア市長パオロ・コスタ氏をリーダーとして「元あった場所に元あったように」を合言葉に、「世界一美しい」と言われた内装に最新の舞台機構を備えるべく8年もの歳月を要した。内装は「魔法の森」をテーマに、金の蔦の絡まる木々の中に女神や動物達が潜んでいるデザイン。1854年の改装時に採用されたネオ・バロック様式を各ジャンルの専門家が忠実に再現した。フェニーチェ歌劇場日本公演2005オフィシャルHPより


1994年にヴェネチアのカーニバルの時の様子。中世を意識した衣装をまとっていました。
1792年、水の都ヴェニスに世界で最も美しいオペラハウスとして誕生し、その名は、“ラ・フェニーチェ”、不死鳥です。
その名の如くまさに不死鳥のように蘇ったフェニーチェ歌劇場。
フェニーチェ歌劇場はヴェネチア市民の文化の中心であり、市民の誇りでもあった。4日間カーニバルを見るためだけに滞在したのだが、立ち寄ったレストラン・パブ・みやげ物屋の方から必ず「フェニーチェはもう観たか」と聞かれた事を思い出します。
内装復元、写真手がかり
女神が舞う水色の天井画や、ネオ・バロック様式の金色を基調にした装飾――。フェニーチェ歌劇場の象徴でもあった「世界一美しい」内装がよみがえった。
 再建工事は「元あった場所に、元のように」という理念が貫かれた。劇場のロビーや広間には黒ずんだ壁や、くすんだ装飾が点在している。幸運にも焼け残った部分は生かし、シャンデリアの小さなガラス玉まで、取り込める限り活用した。 劇場装飾の資料がほとんど残っていなかったため、復元には、焼失前の写真やビスコンティの映画「夏の嵐」が参考となった。市内の仮面職人ゲリーノ・ロバートさん(46)は、ツタが絡まるようなイメージの客席のレリーフの型、女神像やキューピッドの彫刻を制作した。「内装は完全に破壊され、修復ではなく復元作業だった。19世紀の優雅なスタイルをつくるのが難しかった」。約1年間、毎日10時間、日曜日もクリスマスも働いた。天井画はイタリアの名高い背景画家が手がけるなど、再建は芸術家や職人たちの共同作業で成し遂げられた。

消失前の写真や映画を元に復元と言う作業、並大抵のことではない。
まさに炎の中から不死鳥として蘇るには多くの職人の匠の技と、市民のフェニーチェを愛する心があってのことと思わずにはいられません。


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2004.05.08

本八幡南口ストーリアOPEN

後輩の店がいよいよ出来上がりました。
本八幡南口
飲・喰・談ダイニングバー・ストーリア
シェフの涌澤、バーテンダー小池が皆様のお越しをお待ちしております。
このページを見て来店のお食事のお客様にはグラスビールまたはグラスワイン一杯サービスさせて頂きます。
注文時に[にじゅうさんばん]と言って下さい。
温かいおもてなしで皆様をお待ちしております。

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2004.05.03

もう少しだ

後輩の店の工事もあと少しで完成です。
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総武線本八幡南口、船橋方面へ徒歩5分。
ダイニング・バー[ストーリア]
営業時間PM18:00−AM2:00
5月8・9日仮営業、5月10日OPENです。
このページを見て来店のうえ食事をされた方にグラスビールまたはグラスワイン一杯プレゼントいたします。
キーワードは後日お知らせします。
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2004.04.26

いよいよ大詰め

後輩の店の工事も大詰めになってきました。
明日から仕上げに入ります。
泣いても笑っても今週一週間です。
工事監督さん何日か泊まり込みです。
(実は彼も後輩のそのまた後輩だったりする
)040426_1530002.jpg040426_1530001.jpg

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2004.04.14

大工さんの趣味

先週から設計をした後輩のダイニングバーの工事に入っています。

和風居酒屋居抜きなのですが結局使えるところはあまり無くほとんど解体する事となりました。
そこで出てきた17年前にこの店を作られた大工さんの趣味的一品。
店舗の造作に使ったあまりの部材で見事な農家のジオラマが出来ています。
家の中には囲炉裏も切ってありスイッチをいれると小さなランプと囲炉裏に火が入ったように光ります。
確かに解体して見ると大工さんの丁寧な仕事振りがうかがえる箇所多々あります。

まさにコツコツ作られた感じです。
物を造る作業がお好きだったんだなと思わずにはいられません。

仕事的な趣味、好きだから仕事にしている。
好きだから趣味にも出来る。
そんな社会に入って頃に気持ちをいつまでも忘れずに仕事に向かいたいなと思った次第です。

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2004.03.27

数字でみる六本木ヒルズの事故

六本木ヒルズで6歳男児死亡=回転ドアに頭挟まれ-入学間近、母親と見学に・東京(時事通信)
 26日午前11時半ごろ、東京都港区六本木、六本木ヒルズ森タワーで、大阪府吹田市の男児(6)が回転ドアに頭を挟まれた。男児は病院に運ばれたが、間もなく死亡した。男児は今月、幼稚園を卒園し、小学校に入学する予定だった。警視庁捜査1課と麻布署は業務上過失致死容疑も視野に事故原因を調べている。
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なんとも痛ましい事故が起きてしまいました。
六本木ヒルズの自動回転ドアに6歳男児が頭を挟まれ死亡。
六本木ヒルズにおいては挟まれるという事故がすでに今回で3件目との事である。
製造元の三和タジマ株式会社RevolvingDoorシノレスの仕様書に依ると
4800mmRのタイプの開口部は2276mm。秒速80cm=800mm。
すなわち開口部が完全に閉じるまでには2.845秒かかることになります。
子供の走る速さを仮に時速6kmと仮定すると秒速にすると1.666m/sec。

これは4.7m(約5m)手前で回転ドアが開いていると思って走り出すとドアに挟まれることを意味します。

あくまでも計算上のことです。
赤外線による「挟まれ防止センサー」が足元15cmのところにありセンサー機能が十分に発揮されれば良いのですが
今回の回転ドアは止まることが出来なかった。
「あっ開いたと思って走ってはいけない、子供の手は離してはいけない」
そのくらいの危険性を回転ドアは持ち合わせているのです。

同じ年頃の子供を持つ親としてメーカー・ビル側の「空調設備の省エネルギー化」という機能追及のみならず万全な安全対策の強化をお願いしたいと思います。

そして亡くなられた男の子のご冥福お祈りしたいと思います。

回転速度を時速80cmと記述していました。秒速80cmの誤りです。(記事訂正いたしました04.03.27.PM12:20)

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2004.02.17

久しぶりの丸の内

仕事で久しぶりに丸の内に来たのですが風景が変わっています。
新丸ビルの内装図のお手伝いをしたのが一昨年の夏。
どこが工事中か頭の中で分かって居ても実際の風景の変化に戸惑います。
大体この街をノーネクタイで歩いていると浮きます。
違和感有り有り。
用事を済ませて新丸ビルにも寄らずそそくさ帰るのでした。
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2004.02.15

テーブルウェア・フェスティバル

本日、妻のお供。 娘のお守り。 最終日と言うことも有り凄い人出です。
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ちなみにこんな感じの展示をしています。
佳作でしたが渓流のイメージを元に作られた作品で
お気に入りのひとつでした。
(画像・記事追記02..15.AM6:30)

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