「千の風になって」
師走も20日過ぎ、今年のあれやこれやを振りかえりたくなる頃でもあります。
今年、よく耳にした曲はと言うとやはりこの曲になるんでしょうね。
秋川雅史さんの「千の風になって」
第40回オリコン年間ランキング2007発表 シングル年間1位「千の風になって」(オリコン) - Yahoo!ニュース
♪そこに私は居ません。
眠ってなんかいません。
千の風になて・・・・・♪
この歌詞は心に響くものが有りました。
今まで自分が持っていた「死」と言う観念が完全に覆されたくらいの衝撃を感じたのでした。
死んでしまえば全てが無くなる。
影も形も一切合財、形をなくす。後には何も残ることは無い。
それが今までの僕のもっていた死生感でした。
この歌を聴いてふと思い浮かんだのが冒険家・植村直己氏と小説家・開高健氏でした。
ともに世界を股に掛け、僕らが出来ないことを見聞きし、体験し紹介してくれた、いつも「青年よ」と呼びかけてくれていた二人。
彼らはやはり墓の下でのうのうと眠ってはいないんだろうなと思った訳です。
植村氏は世界の高峰を、開高氏はモンゴルの草原を駆けているんだろうなと、この歌を聴いて思えました。
今の僕は、植村さんが厳冬のマッキンリーに消えた歳をいくつか過ぎ、同じ歳の頃の開高氏は『玉、砕ける』で川端康成文学賞を受賞、円熟期で有ったし、なおも活発に活動していました。
老成しちゃ遺憾のです。
まだまだこれからも新しいことに向かっていかなければならない歳なんです。
死んじゃってもなおかつ野原を駆け巡ってやろうと言う迫力を持ち続けたい。
まぁその不治の病にかかったというわけではないんです。
中途半端なベテラン意識が頭をもたげ、なんとなく落ち着いちゃっている自分に褐を入れたい。
そんな事を思う年の瀬なのです。
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