’08 X'’mas-サンタからの手紙
娘にとって自分の誕生日と並んで一大イベントであるクリスマス。
今年のサンタへの手紙にはいつもの年に比べてたくさんのことが書いてありました。
ママの病気を早く治して欲しいと。
ママは毎年自分の靴下にプレゼントが入っていないかと楽しみにしているのに、いつも何も入っていません。
今年は洋服かかばんを入れてください。
それで持ってママの病気が治るなら私へのプレゼントは要りませんとは書かないのが小学校低学年なんでしょうね。
いっぱい書いてあります。
1-○○ちゃんと同じ位長い髪の毛が欲しい。
2-まほうの力と空を飛べる力をください。
3-DSのマリオパーティのカセットをください。
4-去年もらったパテシエ養成のカセットが無いので探してください。
できれば全部ください。
え~無くしたのかと突っ込みたいのを我慢し
そんなに欲張った事を言うともうサンタは来ないよとか言いたいのも我慢。
この手紙はサンタしか見ていないことになっていますから。
サンタからの手紙にはこう書きました。
○○ちゃんへ
いつも自分の夢に向かって、頑張っているんだね。
もっともっと歌や踊りを練習して、自分の夢をかなえて下さい。
サンタさんも皆で遠い国から応援しているよ。
○○ちゃんのママには、ママが一番望んでいるものを上げるね。
かばんでもなく服でもないんだ。それは・・・「命」です。
ママの手術が成功して早く元気になるよう心から祈っています。
祈るような気持ちでこの娘への手紙を書きました。
大丈夫、手術はきっと成功する。
そして元気になってまた皆で暮らす事が出来る、大丈夫・・・
この言葉は娘にではなく僕自身に言っている言葉でもありました。
サンタに嘘をつかせてはいけないぞと・・・。サンタはうそをつかない・・・。
昨秋からあったことを詳しく書くと二晩三晩あっても足りそうに有りません。
街がクリスマスムード一色の中、妻の手術は行われた。
クリスマス・イヴの朝9時半から手術は始まった。
M病院で胃の中にカルチノイドという腫瘍が見つかったのは昨年9月でした。
さらに肝臓への多発性転移が有り、Gセンターへ転院、受けた宣告はこのままでは年内の命という、余命3ヶ月の告知でした。
途中湾岸のGA病院ではほとんど門前払いのような扱いも受けた。
症状を和らげる緩和療法は出来ても、本格的な治療は肝臓にメスが入れられないので出来ませんと宣言され失意のうちに退院。
それでも可能な限りここでは尽くしていただいたと感謝しています。
藁をもつかむ思いでN病院M院長の診察を受ける。
そこには藁の束ではなくしっかりした救命ボートがあった。
「365日24時間医者であれ」という信念の日本に稀有のゴッドハンドを持つ名医中の名医でした。
イヴはとても長くそして長い夜でした。
待合室で見る東京タワーはクリスマスカラーに模様替え。
延べ19時間半、150を超える腫瘍が摘出されました。
手術は成功しました。
命がつながりました。
今尚、入院中でもありますのですべてイニシャルにて失礼します。
N病院M院長先生を始めS先生A先生そして多くの看護師の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございます。
本当にありがとうございます。
術後の看護も本当に手厚く親切で丁寧で、本当の医療とはこういうものなのかと感激するしか有りません。
我が家にとってこの皆様がサンタクロースなのです。
信じればサンタは必ず自分の心の中にやってくる。
おかげで大好きな妻の満面の笑みがまた見れます。
その笑顔を見るために頑張れます。
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