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2007/08/18

僕が少年だった頃(25)-夏休み


小学校の頃、ばあちゃんに会いに行くのが僕の夏休みでした。

両親とも栃北といわれる黒磯市(現那須塩原市)の出で、毎夏独身の叔父の車に乗って田舎に帰って半分父方、もう半分は母方の実家ですごしていた。

実家に着くと立てひざついて囲炉裏のそばにちょこんと座っているばあちゃん、「遊びに来たよ」という言葉と同時に大皿に盛ってある漬物を端でつまんで差し出す。
小皿なんて無くて手を差し出してそれを手の平に受ける。
山間部の合間に田んぼが広がり、用水路にはどじょうが住み、ぶよにたかられながらのどじょう掬い。
年上のいとこのバイクの後ろに乗せてもらい、遊びに行った那珂川や余笹川。
河原は今と違い大岩なんかも点在してた。そこから飛び込んだりする川ガキにあこがれたりもした。
魚もまだ多くてやすやもりで突いたりすることも出来た。
釣り人が「邪魔だからどけよ」なんて言うことも皆無だった。
街灯ひとつ無く、線香の灯を目安に歩いた夜の墓参り。
土間の脇にある風呂には皆の目が有ってなかなか恥ずかしくて入れなかったり、表のぼっちゃんトイレは子供には巾が広くて入りづらかったりしましたが、小用を足しながら見る満点の星には感動しましたね。
天の川を初めて見たのも田舎に来てからだった。
裏の小さな流れには小魚や沢蟹が一杯いたし、そこで冷やしたスイカも格別な味でした。
茗荷の入った味噌汁、旨かったな~。
大して旨いものを食べているわけではないのですが、米が旨いので何を食べてもおいしく感じました。

中学に入ると部活とかで忙しくなり、足も遠のいてしまい、高校生になると更に行かない。
ようやく免許を取って、自分で運転していけるようになるのですが、その頃に祖母もなくなりました。
両祖父は戦中に亡くなっているので、写真でしか知らず、祖母が居なくなると田舎で有って田舎でなくなります。

この夏、久しぶりに田舎を訪ねて、いろんな子供の頃の思い出が昨日のことのように蘇りました。

土地の女の子を好きになったとか、そういう甘酸っぱい思い出は皆無です。
残念ながら。

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